活躍中の卒業生に聞いたパレットクラブの魅力

高畠那生

6期絵本コース卒業

たかばたけ・なお…岐阜生まれ。東京造形大学絵画科卒業。ユーモアあふれる絵本を制作。講談社絵本新人賞佳作、ピンポイント絵本コンペ入賞。「カエルのおでかけ」で第19回日本絵本賞を受賞。現パレットクラブスクール講師。
http://www.washizukami.com/nao/

●パレットクラブ スクールに決めた理由

大学を卒業し、漠然と絵を描くことを仕事にしたいと思っていました。でも、何をしたらいいのかわからない。「イラストレーション」誌の広告を見てまずは行ってみよう…と。

●パレットクラブ スクールに通って

週に一度、編集者や絵本作家の生の話が聞けるのはとてもいい経験でしたし、刺激的でした。そのことで一年間やる気が続いたのが一番よかったことかもしれません。

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『バナナじけん』
著/高畠那生(BL出版)

●授業

荒井良二さんの授業が印象に残っています。コピー用紙で本をつくり、全ページの真ん中に穴を開けます。それをきっかけに授業時間内にラフを作るという内容でした。 当時、どのようにお話を作っていけばいいのか迷っていましたが、ページごとにきっかけを作ってあげれば進めやすいことを気づかせてくれました。今でも時々思い出します。

●最初の仕事

デビュー作「ぼく・わたし」(絵本館)が最初の仕事でした。絵本館の有川さんに、偶然お会いしたときに絵本を描いていること伝え名刺を渡しました。“一度見せに来てよ”の言葉を真に受け、後日それまでに描いた絵本ラフをもって出版社へ。絵本ラフを見終わった有川さんが“出版しましょう”と一言。その場で出版が決まってしまいました。絵本ラフは枚数が足りなかったので描き足して出版したのがデビュー作です。

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『まってるまってる』
著/高畠那生(絵本館)

●最近の仕事

絵本をつくってます。出版社からオリジナルの絵本制作の依頼を受けることもあれば、作があるものに絵を描く依頼もあります。どちらも刺激的で楽しい仕事です。今後は机には収まらないほどの大きな絵の制作や、普段持ち歩くものや人形などの立体物、動画など筆を使う以外の仕事にも興味があります。

●影響を受けた人

安西水丸、トミー・アンゲラー、アーノルド・ローベル、マイラ・カルマン、レッド・グルームス など多数。

●パレットクラブ スクールの講師を経験して

あの建物にいると、生徒だったときのことを思い出します。雨が降ると、講師の方々が何を話しているのか聞こえないほどの雨音だったような気がしていましたが、実際に講師として行ったときに雨が降ったら記憶とは違い静かなものでした。

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●講師として生徒さんへのアドバイス

ぼくが受講していたときがそうだったように、できるだけ何かのきっかけ作りをしたいと思っています。教えるというよりは“気付き”がある時間になればいいな。

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『カエルのおでかけ』
著/高畠那生(フレーベル館)