活躍中の卒業生に聞いたパレットクラブの魅力

Anri Yamada

18期イラストコース卒業

東京都在住。美大卒業後、デザインの仕事をしながら、雑誌やファッションブランドの広告イラストを中心に活動している。
https://ymdanri.tumblr.com

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●パレットクラブを選んだきっかけ

安西水丸さんの絵が好きで、水丸さんが教えているイラスト教室を調べてパレットクラブを知りました。その時はプロのイラストレーターを目指すつもりがなかったので、いつか行ってみたいと思いつつやめてしまいました。その一年後、水丸さんが亡くなったと知った時、あの時通っていれば教えていただけたのかと後悔。いつかやりたいと思うなら、思い立ったが吉日、後のことはその時考えればいいという勢いで受講を決めました。あとは講師の方々の豪華さが凄まじく、このメンバーに自分の作品を評価していただいたり、どのように仕事をされてきたのかを聞けるなんて贅沢、パレットクラブ以外ないと思いました。

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『POPEYE』
表紙イラスト 2017年6月号(マガジンハウス)

●パレットクラブに通って

目に見える全てを描きたいと思うほど、もっと絵が好きになったし、世界がくるっと回転しました。自分の腕一本で勝負している講師の方々の話は新鮮で、かっこよくて毎回ワクワク。イラストレーター、アートディレクター、編集者など、イラストを色々な角度から見る講師が毎週かわるがわる登場し、同じ絵を見せても評価はまちまち。一人の講師がずっと教えるのではないのが面白く、色々な方の意見をいただけるのでとても勉強になりました。あとは今まで出会ったことがなかった様々な世代の自分とは違う絵を描くクラスメイト。同じ課題に対して、各々がぎゅっと絞り出して描いた絵を壁一面に貼って講評を聞くことは、毎回とても刺激的でした。

●授業

100%ORANGEの及川賢治さんの課題講評で「何を描きたいかより、どう描けるのかをまずは考えた方がいいと思う」という最高に的確で冷静な言葉に、目から鱗がドバッと落ちました。今でもその言葉を意識しながら描くようにしています。また、飯田淳さんの実技の授業で学んだ描き方を応用して今の画風にたどり着いたので、受講していなかったらイラストの仕事をしていなかったかもしれません。飯田さんが「毎日描かないとプロに追いつかないよ」と仰っていたので、パレットクラブに通っている間は毎日一枚は絶対に描いていました。イラストを発注する側される側、両方の立場でお仕事をされている講師の方々のお話を聞けたことも役立っています。

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ベイクルーズ IENA SALE告知 2018年

●最初の仕事

講師をされていたアートディレクターの前田晃伸さんから、卒業後すぐに連絡をいただき『POPEYE』(マガジンハウス)の東京特集(2016年5月号)で著名人の東京にまつわるコラムの挿絵を描かせていただきました。依頼のメールが編集の方から来ているのを見て、「え?いきなりPOPEYE!?」と驚いたことを覚えています。その絵を見て『SPUR』(集英社)の編集の方からSPUR.jpでの連載のお話をいただいたりと、その後の仕事にも繋がっていきました。

●最近の仕事

雑誌やアパレルのお仕事で、服や雑貨などのプロダクトを描くことが多いです。以前は人物やシチュエーションを描くことが苦手だったのですが、最近は依頼があると頑張って描いています。

●イラストレーターになって

私はイラストレーター以外にもデザインに関わる仕事をしているので、デザインの仕事が嫌になった時はイラストの仕事が救いになる時もあるし、逆も然り。どちらもやっているからこそ、いいバランスを保てている気がします。

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『ほぼ日手帳公式ガイドブック2018』
表紙イラスト
編著:ほぼ日刊イトイ新聞(マガジンハウス)

●これからやってみたい仕事

自分が描きたくて描くものとは違い、いただくお仕事は予想もしないものばかりなので、描いてみると自分の絵に新しい発見があって面白いです。今後もまだ描いたことがない色々なものを描いてみたいです。また仕事ではないですが、個展は数年に一度はやりたいと思っています。

●影響を受けた作家

安西水丸、フィリップ・ワイズベッカー、ポール・コックス、アレキサンダー・ジラード、ピカソ、アンリ・マティスなどなど。飄々としていて、かっこいい絵が描ける人に憧れます。

●生徒さんへのアドバイス

SNSも大切だと思いますが、講師の方々はフォロワーの多い少ないではなく、いい絵かいい絵じゃないかで判断されるので、「どこかで見たことがある何となくいい感じの絵」は、目が肥えている講師の方々にスパッと見透かされてしまいます。逆に、いい部分はどこなのか、どうすればもっとよくなるのかを探してくださるので新しい発見があると思います。色々な絵を描くクラスメイトと一緒に、色々なプロの方の話を聞いたり意見をいただいて、自分の見る幅を広げると道が開けるのかなと思います。

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SPUR.JP
「SPUR NATIONAL FASHION STORY PROJECT」連載
(集英社)